インターネットの世界と密接に繋がっている時代になった今、
インターネットを適切に使いこなす能力は必要不可欠となりました。
インターネットがツイツイ身近にあるので、その危険性への認識が薄れがちなのは年齢層には関係ありません。
トラブルに巻き込まれる危険性も高くなってきているだけに、 ITリテラシー が改めて問われています。
ITリテラシーとは、ネット上の情報を正しく取捨選択できる能力や判断力 をいいます。
日本は、匿名制度のSNSが発達したため、「インターネットを利用するうえでのモラルやマナー」が世界に比べて低い国です。
情報発信者であれば、パソコンの向こう側には人が居ることは、忘れてはならないことです。
日本人に最も不足しているITリテラシーとは
そもそもITリテラシーとは?
通信・ネットワーク・セキュリティなどの情報技術を、自分の目的に合わせて使うことができる能力のことをいいます 。
簡単に言えば、 ITに関わるうえで最低限必要な知識の理解能力・操作する能力という意味です。
広い意味で使われているのが「情報リテラシー」ということです。
ITリテラシー は、大きく分けて3つで構成されています。
① インターネットリテラシー
情報を正しく理解して、マナーなどにも通じ、適切に判断し使いこなすための知識や能力。
②情報リテラシー
自分の必要な情報を探し出す能力・正しい情報であるかを調べる能力・情報と適切に活用する能力。
③コンピューターリテラシー
コンピューターを使って目的とする作業をするための知識や能力。
( 機器の扱い方からセキュリティーなど 基本的な操作も含む)
これらの能力が高まると、情報収集の効率化・ セキュリティに対する意識の向上と強化 ・ ネット上での不祥事 の防止に繋がります。
情報発信をする側であれば、必須能力でもありますよね。
今回は、そのなかでも インターネット リテラシー にスポットをあてて行きます。
SNSで発信した情報が拡散されると文字情報として残ること知ってる?
「SNSの時代」と言われるようになり、様々なSNSが浸透しました。
その一方で、SNS上での発言が取り返しのつかない事態に発展する可能性があることも、すべてのユーザーが理解しておく必要があります。
海外では、過去の投稿が原因で、就職が取り消しになったということがニュースになりました。
他人のプライベートな情報、犯罪をほのめかす内容の投稿から「炎上」に発展したことで、 過去の投稿内容から個人を特定し、逮捕に至ったというのもまだ記憶に新しいニュースです。
情報発信者本人が仕事や社会的な地位を失い、勤め先にも大きな損失を与えたという事例も発生しています。
つまり過去の投稿内容から、個人を特定することができるということを示しています。
そんな報道を耳にするたびに、「情報が世界に露出している」ということを理解して投稿している人がどれほどいるのか?と疑問に思うのです。
SNSで発信した情報は、世界中の誰からも閲覧されるリスクがあります。
SNSの特徴として 、一度情報が拡散してしまうと文字情報として残ってしまいます。
削除することも困難です。
総務省の 国際ウェブアンケート調査 で 、下記などの結果が見れます ので参考にしてください!
インターネットリテラシーの重要性 について 総務省の 国際ウェブアンケート調査結果
- Googleにおける「Twitter炎上」「Facebook炎上」の日本での検索頻度
- 6か国における主なSNSにおける利用有無とその匿名・実名利用の内訳
日本では、SNSの利用に関して匿名性を好む傾向が あるといわれてきています。
Facebookにおいては実名登録 ですが、 Twitterでは「匿名利用」 できるので日本の利用者は7割を超えていることがグラフ化されています。
発信元が特定されるリスクも過半数で認知されているようですが、
「炎上」 での火の手・火元は一般人だからといって無縁ではありません。
驚くことに、炎上の 批判や非難の矛先が向いた当事者で、最も多かったのが一般の人。
一般人が、全体の4分の1 以上を占めているというNHKの調査結果があります。
(NHK”ネット炎上”追跡500日より)
もし、自分の個人情報が特定され拡散されたら……。ちょっと怖くないですか?
インターネット上では毎日どこかで何かの炎上が起きている
近年、SNS(ソーシャルメディア)での不適切投稿によって、個人や団体への誹謗・中傷に発展するケースもあります。
故意にせよ過失にせよ、 SNSやブログでの発言などをきっかけに、発言者の生活に影響が出たり、 本名や住所が特定され個人情報がネット上に貼られて拡散されることもあります。
しかもその事実は永遠にネット上に残り続けているのて、誰が検索しても容易に見ることができます。
今やネット炎上は、多くの一般人が批判や避難の対象になっている現実があるということを、しっかり認識しておく必要があります。
総務省でも、 SNSでの「拡散」と「炎上」情報通信白書を出していますので、参考にしてください!
各SNSの特性を理解して適切に利用することが重要
インターネット上の投稿でトラブルに巻き込まれる要因のひとつに、 SNSが持つ機能上の特性があるといわれています。
炎上のきっかけとなった投稿や、広がった事例が最も多いメディア が Twitter
(NHK:ネット”炎上”追跡500日より)
ネットメディア(まとめサイト含む) |
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ブログ・掲示板 |
Youtube YouTube ユーチューブ |
Instagram Instagram インスタグラム |
その他にもNHKでは、様々な角度からネット炎上について分析しています!
現代クローズアップ×NHK 『ネット”炎上”追跡 500日』
(この実録を見てると怖くなります。)
SNSに投稿やコメントをするとき、忘れがちなことがあります。
それは「大勢の人に見られている」という意識。
分かりやすく言えば、
SNSへの投稿は、公共の場でマイク片手に世界に向けて 演説 しているのと同じこと!
公の場でしないことは、SNS上でもしない こと!
このことは、すべてのユーザーが理解しておく必要があります 。
表現の自由だからといってすべてが自由と思っていいの?
SNSのツールには、 Twitter ・ブログ ・ Facebook ・ Youtube ・ Instagram の他にも多くの種類があります。
多くの人は、気軽に使えて便利で楽しいツール”というイメージを持っていると思います。
また、ブログに誘導する集客ツールとして、複数のツールとの組み合わせで利用している人も多いはずです。
でも、SNSに「匿名型&クローズド型の掲示板」の感覚を持ち込むと、取り返しのつかない問題に発展しかねない ”ツール”だということを理解して利用しなければなりません。
ましてやコミュニケーション方法が、文章での言葉が主役の世界。
写真や動画を用いた不用意な投稿で信頼を失う人も少なくありません。
言葉は“諸刃の剣”です。
使い方を間違えると、人を傷つけたり、人に傷つけられたり、信頼や信用を失ったりすることがあります。
感情に任せて文章(言葉)を投稿した 先には、必ず人がいます。
パソコンの向こう側には、人が居る
情報発信者であれば、一番大切なことでもあり、忘れてはならないことです。
言い換える言葉のセンスを磨こう
感情を書いて発信するときは、言葉の選び方や言い回しには、十分に気をつけなければならないということです。
宗教や人種・ 人間の行動を左右する 思想や考えや信念・理念などが絡む話題を持ち出す場合は、あらゆるリスクを受け入れる覚悟を持ちましょう。
SNS上でのモラルに明確な基準はありませんが、
書き方を問う以前に「書くか、書かないか」の判断の方が重要なのかもしれません。
いくら表現が自由な時代だからといって、思ったことは何でも書けばいいのでしょうか?
パソコンの向こう側には人が居るのだから、人間社会から外れた言動=行動をとれば、 リアル社会で生きているのと同様に、それなりのペナルティを受けることになるのは当然です。
だからこそ、どんな時も・どんな人であっても
「表現の自由」には、 常に責任が伴うという意識を持つことが必要です。
あなたのその言葉・その文章に心はありますか ?
ネット社会に匿名はないと思って行動すれば、見える世界も変わってくるはずです。
これからは、人を傷つけない発言=文章の方が好感を持たれる傾向にあります。
ビジネスにおいても、煽ったり・脅したりして人の心理を揺さぶって購入させる手法は、受け入れにくくなっています。
情報発信も、そろそろ次のステージへと向かう時代になっていますよ。