声はその人の心の状態や思いが表れ、言葉は心を伝えます。
声の表情「声音(こわね)」と 相手に伝える「言葉」は、 どちらも気持ちを伝える上で欠かせない大切なことです。
今回は「声」と「言葉」について語っていこうと思います。
声は心の状態が一番反映するもの
声の出し方ひとつで相手に、優しさ・冷たさ・ 無関心さなどが表れてしまうのです。
第一声でその日のコンディションがわかるくらいに、声にはいろんな情報が含まれています。
イライラしている時には、声も攻撃的になります。
疲れている時や病気の時には、声も弱々しくなり ます。
充実している時には、声も元気で自信にあふれて います。
例えば、 口先だけで話に心が込められてない時や、相手が きちんと理解していないものを説明している時って、聞いている側も話の途中で興味を無くしてし まいますよね。
相手に伝わらなければ、いくらメッセージを発し ても意味がありません。
逆にどんなに声質や言葉が悪くても、心のこもっ た話は心にしみわたるものです。
それって、語られている内容ではなく、声によっ て心が動かされることがあるからなんです。
「メラビアンの法則」という心理学の言葉を知っ ていますか?
これによると、 人は、メッセージを発する人の印象を、
- 見た目・・・・・55%
- 声・・・・・・・・・38%
- 言葉・・・・・・・7%
の割合で判断しているといわれています。
驚くことに、声が印象の4割近くを占めているん ですね。
確かに声のいい人の言葉には、不思議と説得力が あります。
そこにエネルギーが乗れば説得力が増すし、感動を生むんです。
声について普段はあまり意識することがないかも しれませんが、本人が思っている以上に「声」っ て影響力が大きいものだということです。
声にも個性があり、同じ声を持った人は存在しないといいます。
聞いているだけで癒される声もあるし、勢いがあ って元気をもらえる声もあります。
つまり、声によって相手がどのような印象を持つ かが違ってくるということなんです。
人は「心地よい声」に魅力を感じる

声を形成するのは、あごの形や体格などの先天的 な要素が2割。
親子や兄弟で声が似ているのも、骨格が似ている といわれるところです。
ちなみにディズニー映画は、吹き替えの際にキャラ クターと体格が似た俳優を起用するといいます。
後の8割は生育環境や性格・心身の状態で決まり ます。
つまり、身体は「声を出すための楽器」 楽器によってその音色は様々なのですが、 楽器が湿度など周囲の環境で音色が変わるように、 声はそれを発する人の感情で変化するというこ とです。
言い方を変えれば、声は「心の表情」も表すものなのでしょうね。
声が人の心を揺さぶる理由は聴覚と脳のしくみ にある
言葉を伝える「声音(こわね)」は、人の大脳の奥 深くにある大脳辺縁系に到達します。
ここは身体の様々な器官に影響を与えている領域 ですが、危険を察知して快・不快を判断する領域 でもあります。
「声音(こわね)」は、 ここを刺激して“好き・嫌い”といった、本能的な 感情を引き起こしながら心身に影響を及ぼしてい るのです。
笑顔で言う「おはよう」と 不機嫌な表情で言う「おはよう」では 相手に与えるメッセージが全く異なりますよね。
言葉を口にする側の気持ちがそのまま表れる声 を、聞き手の脳は情報として無意識に受け取っ ているワケです。
こうした声という音の影響力を、世界に先駆けて 研究しているのが米国です。
その関係もあり、米国のビジネスリーダーや政治 家は、自分の声の力を活用しようという意識が高 いといいます。
日本は声音の影響力に対する認識どころか、自分の 声が嫌いで人前で話すことに苦手意識を持つ人が多 い国民なのです。
このことは日本の教育に関係していて、自己表現の 仕方を学ぶ機会が少ないということも影響している のでしょうが・・・・。
説得力と信頼感をアップさせる魅力的な声は 「響く声」 「響く声」とは、 声による空気振動が体にも伝わる魅力的な声のこ とをいいます。
アナウンサーは、これを「マイクにのる声」とも 呼んでいます。
効率よく息を吸い込み、その息をすべて声にして 出す。
この腹式呼吸を身につけると、大声を出さなくて も通る声が出せるようになります。
腹式呼吸による発声は、トレーニング次第で、 響く声が出せるようになります。
人は誰しも唯一無二の声を持っています。
「美声」が「魅力的な声」とは限りません。
伝えようという気持ちと一緒に、声を出す。
そうすれば相手にもっと、言葉が届くはずです。
声の形は心の表情・言葉は心の形

人の心をひらく「愛語(あいご)」
言葉を「書く・話す」能力を磨けば生き方も変わる

言葉は命・・・本当に大切ってことです。
そう思うと言葉を選ぶって、生き方を選ぶこと にも通ずるものがあると思いませんか?
言葉は刃の剣であり、喋り過ぎると敵対するし、 喋り足りないと誤解が生ずるものです。
なのに今、私たちの周りには余りにも偽善的な 言葉や、無責任なことばが溢れています。
もう少し言葉を使うことに、責任を持ちたいも のですね。
とはいっても・・・・・・ 本を読んで、そう!これが言いたかった、と思 うことがあるのですが、 いざ自分が書いたり、話すとなったら難しい・・・ 言葉を上手く操るには、やっぱり訓練が必要です。
じゃあ、どうすれば上手くなれるのか?
それには、まず 「本を読むこと!」 =インプットする!
良い文章の行間を行き来しながら考え、回想した り想像するということが重要で、言語力を高める と言われているからです。
そして もう一つは、「ものを書くこと!」 インプットするだけでは、自分の力にならないから です。
書く能力は、訓練しないと高めていけないものでも ありますが、書くことでものを深く考える習慣が作 られるのです。
また書くことで、自分でも頭の中で整理できていな いことを、整理してくれる作用があります。
人は、とかく本質を問う事に疎いものですが、 書くことで本質的なことが見えてくれば、解決する 問題はたくさんあります。
思ったこと感じたこと何でもいいので、 毎日、短い文章でもいいから書く習慣を作ってくだ さい。 できれば、 すぐにでも参加できる無料ブログもあるので、こち らをお勧めします。
それが誰がを、元気にしてあげるきっかけになるか もしれません。
人と人との間で生きていると、 時として向う場所が分からなくなってしまうことが あります。
大事なことを、忘れてしまうことだってあります。
伝えたいはずなのに、言葉で上手く言えなかったこ ともあります。
だから 伝えたいものがある限り、 誰かに向けて・ 自分に向けて、 私は言葉を残し続けていたいと思うのです。